けんぽだより

2026年秋号

2027年3月 OTC類似薬の患者負担増へ 処方薬、市販薬を賢く使い分けよう

医療の役割分担を考えるうえで、「薬の使い分け」がこれまで以上に重要になってきます。
OTC類似薬の処方について、特別料金の上乗せなど、新しいしくみの内容や薬を使い分けるポイントを解説します。

OTC類似薬とは

「OTC類似薬」とは、医療機関で処方される医療用医薬品(処方薬)のうち、OTC医薬品(市販薬)で代用が可能な処方薬のことです。

一部のOTC類似薬は特別料金が上乗せに

2027年3月から、一部のOTC類似薬に薬剤料の4分の1の金額が特別料金(全額自己負担)として上乗せされる新しいしくみが導入される予定です。

新しいしくみのイメージ
(薬剤料1,000円、自己負担割合3割の場合)

対象になるOTC類似薬は?

すべてのOTC類似薬が新しいしくみの対象になるわけではありません。鼻炎、胃痛、痛み止め、肩こり、かぜなどの治療に用いる薬、77成分、約1,100品目が対象になる予定です。

以下に該当する場合は、特別料金を徴収しないなどの配慮が検討されています。

  • 子ども(18歳以下)
  • 所得が低い人
  • 入院患者
  • 難病・がん患者など継続治療が必要な人
  • 医師が「医療上、長期使用が不可欠」と判断した場合 など

始めよう!セルフメディケーション

セルフメディケーションとは、「自分の健康に責任をもち、軽度な不調は自分で手当てすること」です。たとえば「年に一回健康診断を受診する」「食事や運動、睡眠などの生活習慣を改善する」など、普段の生活で手軽に取り組めます。また、かぜなどの軽い症状や、花粉症などの慢性的な症状などに、OTC医薬品を使用して活用することはセルフメディケーションの取り組みの一環です。

セルフメディケーションを心がけることは、健康寿命を延ばすだけでなく、医療費の節約にもつながります。

高い効果が期待できる「スイッチOTC医薬品」

OTC医薬品のなかでも、「スイッチOTC医薬品」は医療用医薬品のうち、副作用が少なく安全性の高いものをOTC医薬品に転用(スイッチ)した医薬品のことです。処方薬と同じく高い効果が期待できるため、ドラッグストアなどの薬剤師に相談してセルフケアに活用してみましょう。

「セルフメディケーション税制」もチェック!

ドラッグストアなどで、1年間に購入した「スイッチOTC医薬品」などの金額が1万2,000円を超えた場合、確定申告をすると超えた分が所得から控除され、その分の税金が還付されます。これをセルフメディケーション税制といいます。
※医療費控除と同時に申告することはできません。

対象となるOTC医薬品には共通識別マークがついているものもあり、目安となります。